圧電ブザーの音の仕組み

圧電ブザーは、アラーム、タイマー、電子玩具など、さまざまな電子機器に広く使用されています。コンパクトなサイズ、低消費電力、高い信頼性により、人気のある選択肢です。今回は、圧電ブザーの音の発生メカニズムについて解説します。

導入

圧電ブザーは、電気エネルギーを機械振動に変換し、音波を生成するデバイスです。ブザーは、2 つの金属電極の間に挟まれた圧電セラミック ディスクで構成されています。交流電圧が電極に印加されると、ディスクが振動して音波を発生します。

圧電 効果

圧電効果とは、特定の材料が機械的応力に応じて電荷を生成する能力であり、その逆も同様です。圧電材料は、高度に規則正しく対称的な結晶構造を持っています。材料が機械的な力を受けると、結晶格子の対称性が崩れ、電荷が発生します。

圧電ブザーの動作原理

圧電ブザーは、金属プレート上に取り付けられた圧電セラミック ディスクで構成されています。金属プレートは振動板として機能し、圧電ディスクによって生成される振動を増幅します。交流電圧が電極に印加されると、圧電ディスクが急速に伸縮し、金属プレートが振動します。この振動により音波が発生し、振動板によって増幅されて周囲の空気に放射されます。

周波数と振幅

圧電ブザーによって発生される音の周波数と振幅は、セラミック ディスクのサイズと形状、および電極に印加される AC 電圧の周波数と振幅によって決まります。一般に、小さいセラミックディスクはより高い周波数を生成し、より大きいディスクはより低い周波数を生成します。同様に、電圧が高くなると振幅が大きくなり、音が大きくなります。

圧電ブザーの種類

圧電ブザーには、自己駆動型と外部駆動型の 2 つの主なタイプがあります。自己駆動ブザーには、圧電ディスクの駆動に必要な AC 電圧を生成する発振器が内蔵されています。外部駆動ブザーには、AC 電圧を供給する外部発振器が必要です。

圧電ブザーの応用例

圧電ブザーは、次のような幅広い用途で使用されます。

• アラームとタイマー

• 電子玩具

• 自動車用警報システム

• 医療機器

• 家電

  
  

圧電ブザーのメリット

圧電ブザーには、他のタイプのサウンドジェネレータに比べて、次のようないくつかの利点があります。

• コンパクトサイズ

• 低消費電力

• 高信頼性

• 広い使用温度範囲

• 低い電磁干渉

  
  

圧電ブザーのデメリット

圧電ブザーには多くの利点があるにもかかわらず、次のような欠点もあります。

• 限られた周波数範囲

• 限られた音圧レベル

• 音質が悪い

  
  

結論

圧電ブザーは、幅広い電子アプリケーションで使用される多用途デバイスです。その動作の背後にあるメカニズムは、特定の材料が電気エネルギーを機械振動に変換できる圧電効果に基づいています。圧電ブザーの背後にある原理を理解することで、設計者はアプリケーションに適したタイプのブザーを選択し、その性能を最適化することができます。

圧電振動板の構造

圧電音響素子には圧電振動板が必要です。

真鍮やニッケル合金の金属板に圧電セラミックスを貼り付けたシンプルな構造です。

ピエゾ振動板の音の出る仕組み

圧電セラミックに電圧が印加されると、圧電セラミックはその面内で伸長します。圧電振動板に電圧を印加すると、金属板は伸びないため、(a)のようにたわみます。印加電圧の極性を逆にすると、(b)のように圧電セラミックスが収縮し、金属板が反対側に曲がります。

印加する電圧の方向が交互になると、(a)と(b)の状態が繰り返され、(c)に示すように空気中に音波が発生します。